アイルランドを訪問中の天皇、皇后両陛下は5月8日、ダブリン南方40キロの「グレンダ・ロッホ」にある初期キリスト教会遺跡群を約1時間視察した。
グレンダ・ロッホはケルト語で「湖のある谷間」。アイルランドにキリスト教が伝わったのは5世紀ごろ。周囲を森と湖に囲まれた当地に聖者ケビンが6世紀ごろ基礎を築き、キリスト教文化の中心地となった。バイキングの襲撃に備え避難所としても使われた石造の塔や、大聖堂などがある。12世紀以降、英国が支配するようになって弾圧や破壊で衰退した。
両陛下は、案内役の考古学者ピーター・ハービソン博士(66)の説明を聞きながら、ラウンドタワー(11世紀ごろ建てられた高さ33メートルの鐘楼)や聖者ケビンの教会(11世紀ごろ建造)を視察した。(CJC)