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故教皇へ「福者」手続き、異例の早さ

 【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は5月13日、前教皇ヨハネ・パウロ二世を「福者」とする列福調査を速やかに開始すると発表した。
 教皇は同日、ローマ司教区所属の聖職者および、同司教区本部の職員らとの出会いのため、ローマ市内ラテランの聖ヨハネ大聖堂を訪問した。教皇の同大聖堂訪問は、7日の入堂・着座式に続いて二度目。
 バチカン放送によると、ファティマの聖母の記念日に行われたこの出会いの席で教皇は、「教皇ベネディクト十六世は、神のしもべ教皇ヨハネ・パウロ二世の列福・列聖(「聖人」にすること)調査をすみやかに開始できるよう、死後五年の待機期間を免除された」という、列聖省の公式文書を自ら読み上げた。
 福者は、聖人になる手前の段階。冷静な審査を行うために「死後5年以上経なければ開始できない」と定められ、認定(列福)まで数十年から数百年かかることもある。しかし教皇自身の特令により、この待機期間を免除することが可能。
 最近では、ヨハネ・パウロ二世が、マザー・テレサ(1997年死去)の手続きを早め、死後わずか6年で福者と認めた例がある。
 ヨハネ・パウロ二世は列福、列聖に熱心で、26年半の在位中に1338人を福者に、482人を聖人に列した。97年にインドで死去した修道女マザー・テレサの場合は、前教皇の強い希望で待機期間が免除され3年目から審査が始められ、死後わずか6年で福者と認められた。
 福者、聖人とも、認定手続きを始めるためには、対象となる人たちが死後に奇跡を起こしたという信者からの報告が必要。ヨハネ・パウロ二世の場合、報告は既に多く集まっているといわれる。□

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