教界ニュース

ニュースを友達にも教える

無神論・世俗主義と戦おう=ギリシャ正教会首長

 【アテネ=ENI・CJC】ギリシア正教会の指導者クリストドロス・アテネ大主教教会は5月10日、対話と共通の証しを促進するため、他の正教会からの反対にも拘わらず、キリスト教各派と協力することを誓約した。
 「我々の信仰に対する反感が強まる中で、正教には、より広いキリスト教界の中で果たすべき重要な役割がある」と、同大司教はアテネで開かれたWCC主催の『世界宣教会議』の歓迎挨拶で述べた。開催地のギリシャは人口の98%が正教会に属している。
 ギリシア正教会はWCC会議を招致したことに多数の抗議を受けており、クリストドゥロス大主教は「会議をホストすると決めたことに正教会内部から反対の声が上がっていた」ことを認めた。
 ギリシャ始め各地の正教会キリスト者は、西方教会が支援した十字軍によるコンスタンティノープル破壊を忘れてはいない。また近年、伝統的に東方正教会の勢力圏とされている諸国で伝道活動が行われ、正教会指導者の間に深刻な疑念を抱かせている。
 それでも、ギリシア正教会の聖教会会議は「私たちへの攻撃的な宣教や敵対的な行動という過去の忘れられない経験にも拘わらず」WCCをギリシャに招いた、とクリストドロス大主教は語った。「教会、国家、さらに小さい共同体、家族までも含めて、それらの間の歴史的な傷は、謙遜と人々を癒し和解させようとする精神で、未来を見据えて扱われなければならない。グローバル化が加速している効果、国境の解放と人々の移動の増加は、私たちキリスト者の証しを全く異なった状況下で行わせることになった。伝統的、歴史的に単一宗教の社会が多宗教社会になっている。他の宗教の人々が、キリスト者と共に生き、無神論、不可知論、反宗教的世俗主義に対し共同で戦うといった事態がますます増える」という。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005/05/17