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ジュネーブに宗教改革国際博物館

 【ジュネーブ=ENI・CJC】ジュネーブは16世紀、ジャン・カルヴァンが引き起こした宗教改革の本拠として知られているが、その“プロテスタントのローマ”に『宗教改革国際博物館』がこの4月発足した。工事費など開館までの総経費は400万スイス・フラン(約3億5000万円)。
 ジュネーブには、カルヴァンが説教したサンピエール大聖堂は別として、世界史の流れを変えた宗教改革を記念する施設がこれまでなかった。
 同博物館はジュネーブ旧市街の、1536年5月宗教改革が宣言されたまさにその場所、15世紀にジュネーヴに逃げてきたユグノーの1人、ジェデオン・マレ氏によって建てられた邸宅『メゾン・マレ』に設置された。サンピエール大聖堂とは地下で結ばれている。
 「博物館は、歴史保存の場所であるが、現在に続くすべての歴史を超える場所でもある」と、同博物館のイザベル・グレッセル牧師は言う。
 収蔵品は400点。1535年発行の最初のフランス語訳聖書、カルヴァンの手稿も含まれる。それら原典や手稿、絵画、彫刻などにより、プロテスタント運動の歴史をたどっている。最先端の双方向型オーディオビジュアル表示による説明もある。
 入場者は、フランス語、英語、ドイツ語のオーディオ・ガイドを利用できる。さらに韓国語のガイドも提供する計画だという。
 ドイツでのプロテスタントの反ナチ闘争や南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)などをテーマに作成されたニュース映像も見られる。
 同博物館設立の費用は寄付でまかなわれた。主要な寄付者『ピクテ・エ・シェ』は、フランスのプロテスタントが迫害を逃れジュネーブに来て、200年前に創設したスイスで有名な個人銀行。
 博物館はインターネット上にウェブサイト(フランス語)も設けている(http://www.musee-reforme.ch)。□

(注:博物館については、スイス政府観光局のサイトでも日本語の紹介があります。建物写真を無料使用可能。http://www.myswiss.jp/)

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005/05/30