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サウジアラビアがキリスト者に大規模の弾圧

 【CJC=東京】米人権擁護機関『国際キリスト者コンサーン』(ICC=本部ワシントン)は、サウジアラビアが5月28日から6月1日にかけて首都リヤドから全土にかけて、かつてないほどの規模でキリスト教を抑圧し、46人が逮捕された、と発表した。逮捕者は100人に上るとの報告もある。警察と『ムッタワ』(宗教警察)が協力している。
 グアンタナモ米海軍基地の拘束者収容所で、警備員や尋問官がイスラム教の聖典『コーラン』を冒とくした問題に関心が高まっている中で行われた抑圧に、サウジ側が報復した、とICCは推測している。サウジ当局が、一連の捜索の際、発見された聖書は全部破棄しているという。
 5月29日に逮捕されたキリスト者のうち8人の家族が、釈放を要求するとともに、逮捕者が『ムッタワ』によって拷問されたと訴えている。
 カトリック系『アジア・ニュース』は、逮捕者は自宅で祈祷会を開いていたところを「改宗」容疑で逮捕された、と報じている。
 サウジアラビアは、イスラム教徒が2160万人で総人口の97・3%を占めている。キリスト者は3・7%で、ほとんどが外国人。
 聖書、十字架像を所持していたり、祈るなど信仰を公の場で示すことは、イスラム教以外禁止されている。国際的な圧力を考慮して、サウジ政府は理論的にキリスト者が個人としては信仰を実践することを認めているが、『ムッタワ』は、国籍を問わず個人を対象に取り締まりを続けている。□

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