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中国・長春で「地下教会」の600人拘束される

 【ニューヨーク=CJC】中国吉林省長春市で5月22日、「地下教会」や「家の教会」と呼ばれる当局未公認のキリスト教信者グループの大掛かりな摘発が行われ、約100カ所の地下教会が家宅捜索を受け、信者約600人が拘束された。信教の自由を擁護したり、キリスト者抑圧事情を監視している米国の団体『中国支援協会』(CAA)や『殉教者の声』(VOM)などが明らかにした。
 拘束者のうち約500人は2日以内に釈放されたが、残りは収容施設に入れられたままという。ほとんどが学生や大学教授など知識人と伝えられ、CAAは「教育機関の発達した地域を狙った計画的な摘発」と指摘、「摘発規模からみて中国政府の高いレベルの関与がある」と非難している。
 長春市内には地下教会が多数存在し、数千人規模の信徒がいる、とCAAは見ている。
 拘束者の中にザオ・ディアンル氏(58)も含まれている。同氏は大学教授との報道もあるが、長春地区で「家の教会」18カ所を指導していた。当局からは公認教会として登録するよう3回も指導されていたが、その都度拒否していたと言われる。当局は令状なしで家宅捜索を行ない、20箱分の資料を押収した。同氏は1週間にわたって取り調べを受けた。逮捕、拘束の理由は「社会的安定を脅かした」疑いとされ、宗教や信仰を理由にされてはいない。
 中国の地下教会はカトリック、プロテスタント双方に存在し、信者数は数百万人から数千万人まで見解が一致していない。□

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