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ルーマニア正教会が見習い修道女虐待で司祭追放

 【ジュネーブ=ENI・CJC】ルーマニア正教会は、修道女見習いのマリチカ・イリーナ・コルニチさん(23)を、悪魔払いの儀式の中で十字架に磔にしたダニエル・ペトル・コロゲアヌ司祭(29)を追放した。また「殺人」が行われた修道院を閉鎖した。
 「教会は、十分な教育を受けていないこの奇妙な人物による異常な行為を非難する。今回の事件は、正教会の教義とは無関係で、ルーマニアの修道院の歴史でかつて起きたことがない」と、ブカレスト総主教座のコステル・ストイカ報道担当が6月22日述べた。
 コロゲアヌ司祭は、ルーマニア北東部ブコヴィナ地方のヴァスルイ聖トリニティ修道院の霊的指導者。
 ストイカ司祭は、コロゲアヌ司祭の犯行が明らかになった翌日に同司祭は修道会から追放された、と語った。
 事件はルーマニア国内に衝撃を与えている。正教会フシ教区は、問題の司祭の精神鑑定を警察に要求している。「この不幸な司祭、修道院ではなく彼自身の行為に従事していたことははっきりしている。正教会ではとても認められないことだ、とメディアに説明するのに苦心している。ただルーマニア正教会のイメージを損なったことは確かだ」と、ストイカ司祭は語った。
 国営ロムプレス通信は、6月15日に救急車が修道院に到着した際、見習い修道女が脱水症状にあり窒息死していた、と報じている。見習い修道女は3日間、地下倉庫に食物も水も与えられず十字架に鎖でつながれており、悲鳴を上げさせないようタオルが口に詰められていた。問題の司祭と修道女4人が、この3月に入会したばかりの見習い修道女から悪霊を追い出そうとしていたという。
 地元当局は6月22日、司祭と修道女を拘留、捜査の間、修道院に活動停止を求めた。5人は殺害容疑で起訴されている。□

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