教界ニュース

ニュースを友達にも教える

フィリピン司教会議はアロヨ大統領辞任求めず

 【CJC=東京】フィリピンのグロリア・マカパガル・アロヨ大統領に対する退陣要求の声が高まる中、7月9日からマニラでフィリピン・カトリック司教協議会定期総会が始まった。全国から91人が参加した。総会では新会長を選出するほか、大統領選での不正疑惑に揺れるアロヨ政権に対し、どのような姿勢を取るか注目されたが10日、「辞任を要求しない」とする声明を発表した。
 朝日新聞によると、司教協議会は「現在の状況の中で、アロヨ大統領に関して、キリストの福音が命じる、具体的な唯一の選択肢はないと我々は信じる。それゆえ、我々は彼女の辞任を求めないことを包括的な決定として宣言する」とした。その上で「彼女がそうした(辞任)要求を捨て去ることを我々が奨励しているのでもない。というのは、我々は彼女に非暴力的な方法で辞任を求めることや弾劾の訴えをすることは、キリストの福音に反することではないと認識しているからだ」と声明で述べた。
 フィリピンのカトリック教徒は、人口の8割以上を占めるところから、教会の動向は政治的に大きな影響力を持つ。
 一方、フィリピン国軍のエフレン・アブ参謀総長は9日、軍部隊に対し、政治的中立を維持するよう命令、「この困難な政治問題は、合法的かつ平和裏に解決されねばならない」と述べ、軍幹部らが政治的な行動をとらないよう要請した。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005/07/12