教界ニュース

ニュースを友達にも教える

教皇「ハリー・ポッター」には批判的見解

 【CJC=東京】発売時間を一方的に決めるなど、版権高騰を理由に高めの頒価設定したり書店に高姿勢で臨んだりしながらも、それらを逆手に大部数を売り上げる「ハリー・ポッター」シリーズ。キリスト教世界では、日本では想像出来ない現象も起き、売り上げを左右しかねないことにまでなっている。
 今回の話題は教皇べネディクト十六世がシリーズについて批判的見解を持っていることが7月13日改めて浮上したこと。
 同シリーズを批判した『ハリー・ポッター=神か悪魔か』(仮題)の著者が2003年に教皇(当時はバチカン=ローマ教皇庁=教理省長官ヨーゼフ・ラッツィンガー枢機卿)から受け取った書簡2通の抜粋を自身のウェブサイトで公開して明らかになった。
 教皇はシリーズが「若い信者を迷わす」との著者の考えに同調し「ハリー・ポッターについて人々を啓発することは良い行いだ。同作品は、気づかぬうちに作用する巧妙な誘惑であり、それ故に、魂に宿るキリスト教精神が正しく育まれる前に大いに歪められてしまう」と述べている。
 教皇のハリー・ポッター批判は、早くも英国では小学校に影響を与えている。在京のスポーツ紙『日刊スポーツ』によると、リンカーンシャーの小学校で企画されていた魔法使いや魔女の格好で登校する「ハリポタデー」について、保護者や地元の聖職者から「子供を悪の道に導く」とクレームが相次ぎ、中止になったという。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005/07/25