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北朝鮮に宗教の自由ある、とカトリック教会指導者

 【CJC=東京】北朝鮮のカトリック信徒指導者は、北朝鮮国民が憲法の下で完全な宗教の自由を享受している、と主張する。平壌チャンチュン教会のサイモン・キム、ヤンイル新代表(45)が、米国で発行される『民族通信』のロー・キルナム編集長と6月19日に平壌で行ったインタビューの際のこと。カトリック系UCAN通信が報じた。
 キム代表は「憲法第5章第68条で人々の宗教の自由と権利を保障されている」と指摘した。信徒の多くが北朝鮮政府から最高勲章を受けており、最高人民会議や地方自治体で活動している人もいる、と付け加えた。
 インタビューで同代表は「私たちの共和国の国際的なイメージと権威を損なおうという目的で、宗教の自由が全くない、と世論に訴える人がいる」と不満を述べた。
 インタビューは6月14日〜17日に行われた第1回南北首脳会談5周年記念式典にロー編集長が参加した際に行われた。記念式典には韓国から民間代表295人が出席したが、宗教指導者も約20人が参加している。
 北朝鮮には、約3000人のカトリック者、プロテスタント1万3000人、天道教徒1万3000人、仏教徒1万人がいる、とロー編集長は見ている。
 キム代表は「北朝鮮の宗教団体は宗教活動に従事し、『世界宗教者平和会議』(WCRP)や『同アジア地域委員会』(ACRP)などの国際組織に加わり、代表団を米国に数回送っている」と語った。また、北朝鮮のカトリック教会は東海、西海、平壌の3地方協議会で構成され、礼拝場所は500カ所、チャンチュン教会の日曜ミサには信徒200人が出席する、と付け加えた。
 キム氏の教会では、「信者が、主イエスを礼拝し、平日にも信仰実践に励んでいる」とも説明した。「司教、司祭、一般信徒が韓国、バチカンなど各国から教会を訪問、信者と共にミサに与っている。故教皇の代表がチャンチュン教会の奉献式を主宰した」と言う。
 インタビューでキム氏は、北朝鮮指導者が宗教指導者に対して否定的態度は取らない、と主張した。その例として、「故金日成主席が韓国の文益換牧師や米国のビリー・グラハム牧師などと会見したこと、金正日主席は、ロシア正教の会堂を設立して、平壌滞在中や、訪問外国人の信仰に配慮した」ことなどを上げた。□

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