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民主制復帰のカギは宗教の自由、とネパールの教会指導者

 【ニューデリー=ENI・CJC】ネパールのカライ・バハドル・ロカヤ教会協議会総幹事は8月2日、ニューデリーで開かれたインド教会協議会の会合の席上、非常事態令が発動された絶対君主制ヒンズー王国で基本的人権や民主主義を確立するには宗教の自由が鍵を握る、として「民主制と基本的自由なしに、ネパールで宗教の自由を考えられない」と語った。
 ネパールでは1996年以来、立憲君主制の廃止、共和制の確立を要求する毛沢東主義反政府組織が、政府関係・インフラ施設に対する爆弾による攻撃、政府軍・警察との交戦、バンダ(ゼネスト)や道路封鎖、教師や学生、住民の誘拐等を行なっている。犠牲者はすでに1万3000人を超えたと見られる。今年2月、ギャネンドラ国王は内閣を解散し、全権を掌握して全国を対象にした非常事態令を発令した。4月30日、非常事態令は解除されたが、警戒態勢は続いている。
 「現在の体制下では宗教の自由が全くない。宗教を変えることは違法とされ、改宗を理由にすればだれでも逮捕出来る。私たちは教会やキリスト教団体を登録できない」と、ロカヤ氏は語った。
 同氏は、キリスト者が改宗容疑で逮捕されている、として、「私たちの立場ははっきりしている。私たちは、ネパール市民すべてにとって、完全な基本的権利が認められた民主主義国になることを望む。また、それには恐怖なしに私たちの信仰を共有し、説くという宗教の自由が含まれる。私たちは暴力を支持しないが、私たちは、軍事衝突がある限り、平和が我が国にもたらされないと感じる」と語った。□

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