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女性の教会指導者は妥協の産物、と米神学者

 【CJC=東京】プロテスタントの主流教派である『キリストの使徒』教会(デサイプル派)と英国国教会は、教会における女性の役割に関して、聖書の十分性と権威への信仰を基本的に欠いていると信じる、と米国の神学者ランディ・スティンソン氏が指摘した。米国の保守的キリスト教通信『アガペ・プレス』が報じた。
 スティンソン氏は米ケンタッキー州ルイビルに本拠を置く『聖書における男性と女性協議会』の代表。
 同氏が指摘した『キリストの使徒』教会(信徒75万人)は、代表牧師兼議長に初めて女性シャロン・E・ワトキンス氏を選出、また英国国教会は、すでに女性司祭を叙階しているが、この7月、主教に「女性を叙階するための障害を除く手続き」を開始することを決めた。
 英BBC放送によると、世界の英国国教会(聖公会)38教会のうち14教会は、すでに女性主教を許容することにしており、今では聖職志願者の半数は女性で占められている。
 スティンソン氏は、新約聖書が教会の設定に関して明確な指示を与えていると主張する。「新約聖書は、パウロがテモテに『婦人が教えたり、男の上に立ったりするのを、わたしは許しません。むしろ、静かにしているべきです。』(1テモテ2・12=日本聖書協会新共同訳)と語っており、パウロの姿勢は特にここでは教会の文脈、特に教会がどのように治められるべきかに対応しているのだ。だから私たちは、聖書によって、特定の指導し、教える役が男性に制限されている、と信じている」と言う。
 『キリストの使徒』教会(デサイプル派)と英国国教会の例について、スティンソン氏は、両教会ともテモテへの手紙2の第2章で示された神の命令に従えなかったのだ、と信じている。
 「教会にとって、教派にとって、このように神の言葉の権威を徐々に、場合によっては急速に損ないつつあることは非常に危険だ。それは教会員に信じられないほど破壊的な影響を持ち、聖書に全く詳しくないさまよえる人々に破壊的な影響を与える。混乱をもたらしている」と言う。
 スティンソン氏は、ますます多くの教派が、文化に対応するため「聖書からの罪深く、肉欲的な離脱」に屈しているとし、両派の行動が、聖書理解で妥協するという「危険な坂道」を転がり落ち続けている、と言う。□

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