【ＣＪＣ＝東京】米国のキリスト者迫害監視専門の『アシスト』通信によると、イスラエルでユダヤ人キリスト者が正統派ユダヤ教徒に迫害されている。米国など英語圏でキリスト教に改宗するユダヤ人が多いためか、英語で「メシアニック・ジュー」と呼ばれる人々。全世界で１０万人と言われ、イスラエルには約６０００人が住んでいる。
　南部の砂漠の町アラドでは、『グル・ハシディム』と呼ばれる正統派集団がユダヤ人キリスト者３０人を１年半も迫害を続けている。正統派ユダヤ教徒から見ると、ユダヤ人キリスト者は棄教者となるわけで、「ナチス」「売春婦」「汚いキリスト者」などと公然侮辱を加えている。
　工場が焼き討ち事件も起きたが、警察は、無視するか迫害者に同調することさえあるという。キリスト者側は、警察への苦情の手紙を書くが、答えは全くない。アラドの市長は、流血事態にでもならなければ介入しない構え。
　最高裁は『グル・ハシディム』に牧師宅前で例年行われる抗議デモを、参加者１００人を上限として認めている。
　当局をあてに出来ないというのでキリスト者側は国際的な連帯を求めており、ドイツではキリスト教３組織が支援を誓約した。□