【ＣＪＣ＝東京】インドネシア東部スラウェシ島の中部ポソで１０月２９日朝、キリスト教会付属の高校に登校途中の女子生徒３人が何者かに襲われ、首を切断され殺害された。共同通信が報じた。警察によると、１人の頭部は教会の前に置かれていた。ほかに１人が重傷を負ったという。
　今回の事件は、イスラム過激派が抗争を再燃させるため起こした犯行との見方が強い。
　ポソの宗教抗争は０２年以降はほぼ収まったが、東南アジアの地下組織ジェマ・イスラミア（ＪＩ）につながるイスラム過激派の活動は続いているとみられている。
　スラウェシ島中部には、バリ島で０２年と今月１日に爆弾テロを起こしたとされるＪＩと連携し、地下活動を続ける過激派組織の拠点があるとの見方が根強い。
　また中部パルに近い山間部で２５日、地元宗教家が主宰する新興宗教の集団が警官隊と衝突した。警察によると、警官３人が刀などで刺されて死亡、同集団のメンバー１人も死去した。
　集団は約３００人で、イスラム教の礼拝所やキリスト教会に行かないよう住民を脅したため、警官隊が制止しようとして衝突したという。□