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ブッシュ米大統領が中国訪問、北京で礼拝、信教の制限を批判

 【CJC=東京】ジョージ・ブッシュ米大統領は11月19日、韓国・釜山で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議への出席を終え、中国を訪問した。
 大統領は20日朝、北京到着後の最初の日程として、市内のプロテスタント教会で礼拝した。大統領はローラ夫人とともに「中国のキリスト教徒に神の恵みがありますように」と記帳した。
 また記者団に「(中国でも)そう遠くない昔、民衆が自由に礼拝していた。健全な社会はすべての宗教を歓迎する」と指摘、「中国政府が(すべての)信者の礼拝を恐れなくなるよう望む」と述べ、中国が信教の自由を制限していることを批判した。世界の民主主義と自由の拡大を2期目の公約にしている大統領は、今回のアジア歴訪で「民主化外交」に力を入れている。
 大統領はその後、胡錦濤国家主席と会談した。人民元問題など経済では一定の歩み寄りがあったものの、大統領が訴えたかった人権問題について溝は埋まらなかった。胡主席は「我々は中国の国情と、国民の意志に基づいて、中国の特色ある民主政治の建設を続けていく」と指摘するにとどまった。大統領はまたインドに亡命政権を樹立しているチベット最高指導者ダライ・ラマ十四世について「中国政府が十四世を招待することが賢明だ」と、中国側に対話を促したという。
 中国では宗教は政府の管理下に置かれ、『天主教愛国会』(カトリック)や『基督教三自愛国会』(プロテスタント)など公認団体だけが活動を許されている。公表されたプロテスタント信者は約1000万人、カトリック信者は約400万人だが、ほかにも多くの信者が「地下教会」で活動している。 □

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005-11-21T22:57:40+09:00