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マクドナルドのファストフード基準は不十分、と米教会協議会も批判

 【オックスフォード(米オハイオ州)=ENI・CJC】米教会協議会は、ファストフード大手のマクドナルド社を、トマト収穫労働者の処遇改善が十分でない、と12月1日批判した。同社に対しては人権団体や労働者からの批判が出ている中での行動。
 ロバート・エドガー同協議会総幹事は、同社が社会的責任を果たしてきたことが高く評価されていることから、さらなる改善を期待する、として「現行システムの下で虐待されている農作業者に協力して真実の変革を達成するよう望む」と述べている。
 マクドナルド社側は、同社への供給元各社が雇用する農業労働者の作業条件を規定するため、『社会的責任を果たす農作業雇用者』(SAFE)の基準を認めると発表した。「この結果、マクドナルド社が契約している供給者はこの基準を守る栽培者から生産物を購入することになる」と、リサ・ハワード広報担当は声明で述べている。
 しかしエドガー総幹事は、声明で「労働者の参画なしに栽培者が設定したもので、低賃金に言及していないとして、「『SAFE』組織は『フロリダ果実野菜協会』によって設立されたもので、その倫理綱領は、「強制労働の否定」とか「社会的責任」などに言及しているものの、栽培者には現行法に従うよう求めているだけだ」と非難した。
 長老教会(PCUSA)の公正食品問題担当ノエル・ダミコ牧師は、マクドナルド社の決定は、先頃、『タコベル』が作成した協定とは対照的だ、と言う。『タコベル』の協定は、トマト採取労働者の賃金を倍近くにし、作業条件の安全向上を保証している。「マクドナルドに対する宗教界の最大の関心は、同社が栽培者とだけ共働し労働者の声を聞いていないことだ」と、ダミコ牧師は言う。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2005-12-21T01:44:31+09:00