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英国国教会、奴隷売買に果たした役割を謝罪の動き

 【CJC=東京】英国では奴隷売買廃止200年を迎えるが、それに呼応しては英国国教会(聖公会)も自らが奴隷制度で果たした役割について謝罪すべきか、聖職者の間で議論が始まっている。『サイバーキャスト・ニュース』が報じた。
 サイモン・ベサント司祭は次総会で、参加した主教たちに、奴隷売買を教会が直接間接に支持したことを「神の前に罪として告白」するよう呼び掛ける計画を1月25日明らかにした。
 教会は大英帝国の中で何千人にも及ぶ奴隷所有主を精神的支援を与えただけではなく、西インド諸島バルバドスでは、宣教団体が農園で何十人もの奴隷を所有していた。1807年に奴隷制度が廃止されてからもエクセターの主教で、奴隷を多数所有していた例もある。
 教会内でも福音派は奴隷制度に反対していたが、それで教会が共犯であることを帳消しは出来ない、とするベサント氏に、問題提起を止めるよう説得する人もいると言う。
 英国国教会は最近、十字軍について、また讃美歌をアフリカに持ち込んだことは誤りだったと謝罪したことで非難されている。
 ロンドン東部のアフリカ系信徒が大半の教会で活動しているローズ・ハドソン=ウィルキン牧師は、謝罪して欲しくないと語った。それは全く無意味なことであり、むしろ自らの歴史が奴隷売買とないまぜになっていることを教会は認めてほしい、と言う。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-01-31T02:28:56+09:00