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ナザレの受胎告知教会で花火着火から暴動に

 【CJC=東京】イスラエル北部の聖地ナザレの、聖母マリアがイエスの受胎告知を受けたとされるカトリック教会で3月3日、受難節のミサが行われていたところに着火した花火が投げられた。エルサレム市民ハイム・エリヤフ・ハビビ(44)氏、キリスト者のヴィオレット夫人(40)、むすめのオデリアさん(20)の3人が、ベビーカーに花火や小型ガスボンベなどを載せて会堂に入り、ハビビ氏が投げたもよう。
 居合わせたアラブ人キリスト者など住民数百人が3人を取り囲み、暴行を働いた。騒ぎが拡大し、会堂の外では3人を救出しようと駆け付けたパトカーが放火されるなど一時騒然とした。
 ハビビ氏はかつてヤッセル・アラファト議長にパレスチナ自治区への移住を要請したこともあり、経済的に困難な状況にあるとか、情緒面で問題があるなどとも伝えられており、政治的なねらいはない、と見られる。
 ナザレはイスラエルの中ではアラブ系住民が最も多く居住しており、イスラム教徒とキリスト者との間は必ずしも円滑ではない。イスラエルのキリスト者の多くはアラブ系。今回の事件にイスラム教徒が無関係なことが判明したことから、事件の背景にはイスラエル政府によるアラブ系市民抑圧政策があるとして、イスラム教徒とキリスト者が、合同の抗議デモを行っている。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-03-06T23:07:12+09:00