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米国にカトリックもペンテコステ派も含む新組織

 【ニューヨーク=ENI・CJC】(クリス・ハーリンガー記)5年にわたる議論と計画の後に、米国でカトリック、正教会、主流プロテスタント、福音派、ペンテコステ派まで含む「キリスト教会と伝統の最も包括的な団体」として新組織『クリスチャン・チャーチズ・ツゲザー』(CCT)が3月28日提唱された。
 地域レベルではこのような包括的な組織が見られるが、全米レベルとしては初めてのこと。 米改革派教会総幹事のウエスレー・グランバーグ=マイケルソン牧師は「私たちはようやく、私たちの明白かつ長期にわたる分裂を見据え、聖霊に基づいた一致への新たな表現を打ち出すことに思い切った。それは私たちの世界への使命を強めるものとなろう」と声明で述べた。同氏はCCT暫定議長を務める。
 CCT設立で、カトリック司教会議の全国組織加盟が初めて実現したことになる。CCTには34教会(教派)と教会団体が正式加盟する。また加盟を検討中の8団体はオブザーバーとなる。
 CCTは当初2005年半ばの設立が予定されていたが、米教会協議会(NCC)の他に全国組織が必要か、と黒人主体の教会指導者から疑問が出されたため、発足が遅れた。新組織が人種間差別や経済的正義といった教会員にとって重要な問題に新組織が関心を示すかという点での懸念もあった。
 設立に際しての声明は、貧困克服が「教会の使命の中心であり、キリストに於ける一致にも不可欠」と指摘、加盟教会は貧困の原因に共に取り組む決意だと述べている。
 グランバーグ=マイケルソン氏は、加盟教会が主要教会グループの代表で構成されるが、それには歴史的な黒人教会も含まれていることを明らかにした。
 CCTは、ここ当分NCCに代替するものとは見られていない。米国では最大教派のカトリック教会はNCCに加盟しておらず、福音派、ペンテコステ派のグループも同様だ。
 一方CCTは多彩なグループで構成される。正教会各派、福音ルーテル教会(ELCA)や聖公会などの主流プロテスタント各派や救世軍、『オープン・バイブル教会』、国際ペンテコスタル・ホーリネス教会などの他、人道主義組織『ワールド・ビジョン』なども加盟する。

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-04-13T22:34:36+09:00