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ネパールのキリスト者、宗教の自由の完全回復を期待

 【カトマンズ=ENI・CJC】ネパールのキリスト者は、民主制の回復に続いて、完全な宗教の自由実現を期待している。「私たちは今回の政変を神に感謝しなければならない。しかしただ喜んで、気をゆるめるわけにはゆかない。私たちは、完全な宗教の自由のために祈り、働き掛ける必要がある」と、『バレー・キリスト協議会』のフィリップ・ガジュメル牧師は言う。
 ギャネンドラ・ビール・ビクラム・シャー・デーヴ国王が議会を解散してから4年、再開前日の4月29日に行われた感謝礼拝で、3週間にわたる全土で発生した抗議行動と、それにより少なくとも死者14人、負傷者5000人という犠牲の上に議会再開が行われたことを指摘した。
 再開された議会は1990年制定された憲法改正のため、新国民議会選挙案を満場一致採択した。
 現行憲法は「何人も人を1宗教から別の宗教に転向させる権利を有しない」とし、また「すべての人は、自らの宗教を、古代から伝えられた者として、伝統的な方法に配慮して告白し実践する自由がある」と規定している。
 ネパール・キリスト教協議会のプルショッタム・ライ・マナンダル議長は、これが改宗を禁止している、と指摘したものの、禁止が厳密に「実施されてはおらず」、福音書派グループの浸透を許している、と語った。
 近年、ヒンズー教王国ネパールにおける、キリスト者の数は急速に増加し、現在ネパール総人口2500万の内約70万人を占めている。それでもマナンダル議長は「私たちは今、新憲法が制定されるとき、宗教の自由に関する制限が排除されるようあらゆる努力しなければならない」とインタビューで述べた。

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-05-09T03:02:32+09:00