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バチカンとWCCが「改宗」の共通規定作成へ

 【CJC=東京】世界教会協議会(WCC)とバチカン(ローマ教皇庁)が3年がかりで「改宗」に関する共通規定を作成することになった。世界各地で「改宗」問題が緊張の引き金となっていることから、共同研究プロジェクトを立ち上げ、概念を共通規定にしようという。
 「改宗問題は教派間や宗教間でなお論議を呼ぶ問題だ。この研究プロジェクトが、自らの信仰への関わりが他の信仰を侮辱することと絶対に理解されないようにする判断基準を提案出来るようになることを願っている」と、WCCのハンス・ウッコ牧師(宗教間関係担当)は語った。
 研究プロジェクト「転向に関する多宗教間の反省=論争から共通判断基準へ」はローマで5月12〜16日まで行われるWCCとバチカンの会合で提起されるという。会合には様々な地域た宗教伝統から約30人の関係者が参加、各宗教の観点から「改宗」の実情を検討することになっている。
 研究プロジェクトは、教皇庁諸宗教対話評議会とWCCの宗教間関係と対話関係部門が共同で行う。最初にキリスト教の見地から改宗について論議し、その後で、「証し」と「改宗」の違いを判断する共通規定を設ける段取り。また、思想の自由、良心、および他者の宗教を重んじることを、異なる信仰の人々が出会った時に第一の関心にすることを目指す。
 キリスト教に留まらず、仏教、ヒンズー教、ユダヤ教、イスラム教や土着宗教代表の参加もありそうだ。

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-05-23T01:47:13+09:00