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バチカンが性的虐待容疑の『キリスト軍団』創設者を聖務から外す

 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は『キリスト軍団』創設者マルシャル・マシエル・デゴラード神父(86)に、聖務執行をやめ、今後は「後悔と祈り」の日々を過ごすよう要請した。同神父が高齢で健康状態も悪化していることから、教会法上の制裁は科さないという。軍団は同神父が1941年に出身地メキシコに設立した。
 同神父には年少者へ性的虐待を行った、との疑いが持たれ、3月にバチカン教理省が聖務除外の判断を下したとの情報が流れていた。米紙『ナショナル・カトリック・レポーター』が5月18日報道したことから、19日に報道事務所が事実を確認したもの。
 ホアキン・ナヴァロ=ヴァルス報道担当は、軍団の元神学生が同神父を相手取って訴えた問題を教理省が調査した、と言う。処置に関する詳細は明らかにされていないが、消息筋は声明の言葉遣いと「後悔と祈り」の日々を過ごすようにとの指示は、うわさが本当だったことを示すと見ている。
 同神父が無実ではあるが、イエス・キリストの例にならって、自分を弁護しないと決めたこと、指示を、神が担うことを許された新たな十字架として、信仰をもって受け入れた、という「応答」を軍団側は発表している。
 同神父への制裁は全教皇ヨハネ・パウロ二世は消極的だったと伝えられており、ベネディクト十六世の決断が改めて注目されている。

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