教界ニュース

ニュースを友達にも教える

ジャワ島中部地震=キリスト教諸団体も緊急救援開始

 【CJC=東京】インドネシアのジャワ島中部を5月27日襲った地震の被災者救援に、キリスト教団体も支援活動を開始している。死者は5000人を超えたことが判明したが、家屋を失った人も20万人と推定されている。
 スイスのジュネーブに本拠を置く『教会一致行動』(ACT)翼下のインドネシア救援団体『ヤックム救援ユニット』(YEU)の移動治療班がジョクジャカルタに到着した。負傷者を夜間に降雨から保護するシェルター、救急治療器具、薬品、トイレなど衛生施設が不足している。
 同じACT翼下の『ヤヤサン・タングル・ベンカナ・インドネシア』(YTBI)はジャワ・キリスト教協議会と協力、ボランティア40人以上を集め、食糧など援助物資を配っている。ACTはとりあえず150万米ドル(約1億7000万円)募金を始める。
 アドベンチスト開発救援エージェンシー(ADRA)もすでに緊急対応チームが展開しているが、応援スタッフ派遣を急ぐ、と発表した。
 『チャーチワールドサービス』(CWS)は毛布500枚を病院に提供するなど活動を開始した。
 『クリスチャンエイド』も、ACTを通してインドネシアに支援金を送付する予定。
 北米改革教会系のNPO『キリスト教改革派世界救援委員会』(CRWRC)の救援班も地震発生から30時間後にはジョクジャカルタに到着したが、さらに増派する。
 「ジョクジャカルタ東方の小村ではどこからも援助を受けていなかった」とガレン・ケアリー報道担当は言う。現地周辺で活動を展開して10年の実績があるCRWRCは即座に救援活動を始められた。すでに米、ヌードル、飲料水など8400コンテナを配り、現在家族用サイズのテント確保に努めている。今後、住宅再建など長期的視野で活動を継続する。
 カトリック救援団体『国際カリタス』は南部バントゥル県に医療援助と緊急シェルターを提供している。現地のカトリック教会は会堂などを避難用に解放、衣料、食糧など必要物資を提供している。カトリック系7病院も協力している。オランダ、ドイツ、米国のカリタスメンバーも救援に参加している。
 『カトリック救援サービス』(CRS)も地元団体とともに生存者らに必要物資を提供したり、とりあえず支援費用として20万米ドル(2200万円)を提供するという。
 インドネシア救世軍は被災者救援のための緊急支援活動を行うほかにも2万米ドル(約220万円)を緊急支援費用として援助した。
 世界96カ国に救援活動を展開する『ワールドビジョン』は、ジャカルタのインドネシア事務所から200家族分の救援物資をトラックで輸送、28日からバントゥル県ジェティス村の被災住民に防水シート(380枚)、毛布と現地住民が着用する腰布(数百枚)、簡易ベッド(39個)などを配布した。さらに簡易ベッド、防水シート、衛生用具、調理器具などの調達に努めている。
 ジョクジャカルタでは、5人の緊急支援専門スタッフと医師ら15人のスタッフが、緊急支援物資配布、医療支援を行うほか、バントゥル県と近隣のクラテン県で緊急需要状況を調査している。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-06-06T01:19:24+09:00