【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世(79)は6月22日、バチカン(ローマ教皇庁)国務長官アンジェロ・ソダノ枢機卿(78)の定年を理由とする引退願いを受諾、後任にイタリア北部ジェノバ大司教のタルチジオ・ベルトーネ枢機卿(71)を9月15日に任命する。国務長官はバチカン市国の「首相」に相当し、政治、外交を総括する。
教皇は、ソダノ枢機卿に9月15日まで現職に留まるよう依頼した。
新国務長官に就任するベルトーネ枢機卿は、1934年、イタリア・トリノ県ロマーノ・カナヴェーゼ生まれ、71歳。50年、サレジオ修道会に入会。60年司祭叙階。95年、教皇庁教理省局長となり、当時同省長官のヨーゼフ・ラッツィンガー枢機卿(現教皇)の片腕として働いた。2002年にジェノバ大司教、翌年、枢機卿に任命されている。