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モルトマンが「20世紀神学ワールドカップ」首位

 【ジュネーブ=ENI・CJC】(スティーブン・ブラウン記)サッカー・ワールドカップの行われたドイツで、「組織神学ワールドカップ」がインターネット上に展開されたところ、プロテスタントのユルゲン・モルトマンが20世紀の最も偉大な神学者となった。「年の割りにはモルトマンの教会と学界への影響が、より重要と考えられた」と解説するのは、このトーナメントをウェブサイト(http://shrinkinguni.blogspot.com)で6月9日から4週間にわたって実施したフィンランドの神学者のパトリク・ハグマン。
 選定はまず神学者32人の名前が挙げられ、サッカー・ワールドカップの展開と並行して、進められた。決勝に残ったのはモルトマンをスイスのカトリック神学者ハンス・ウルス・フォン・バルタザル。
 トーナメントは創造性、妥当性、永続性、教会への影響、学界への影響の5分野での評価によって決められた。モルトマンは4部門と総合評価で優勢だったが、永続性ではフォン・バルタザルの業績が評価された。
 モルトマンは、1926年ハンブルク生まれ。20世紀後半で最も重要な改革派神学者の1人とされており、キリスト者の希望と「はりつけにされた神」の人間との連帯を強調することで知られている。モルトマンは、ヨーゼフ・ラッツィンガー(現教皇ベネディクト十六世)を準々決勝で破り、準決勝でカトリックのカール・ラーナーを退け決勝に進出した。
 フォン・バルタザルは、1905年ルツェルン生まれ、1988年に死去。準々決勝でプロテスタントのヴォルフハルト・パネンベルクを負かし、準決勝で米ルーテル派のロバート・W・ジェンソンと対した。教皇ヨハネ・パウロ二世のお気に入りと評判されていた。イエズス会士だったが、社会の文化的変革を専門にする研究所設立のため、修道会を脱会している。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-07-17T22:07:10+09:00