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カトリック教会はスイス人女性神学者の「叙階」を否定

 【CJC=東京】スイス・カトリック教会司教会議のアグネル・リッケンマン総幹事は、司祭宣言式典に参加したことで、女性カトリック信徒モニカ・ワイスさんが自動的に「教会から離脱した」ことになる、と語った。
 「これまでカトリック信徒であったなら、女性が聖職に叙階されることはないという教会の規律を知っていたことは確かだ。できるだけ反響を喚起し、宣伝しようとしているのだろうが、しかし、カトリック教会を離脱することになるのだから、私たちには直接関係がない」と、言う。
 司祭宣言式典は6月24日にスイスとドイツ国境のコンスタンス湖上の客船で行われた。ワイスさんのほか米国人のジェーン・ビアさんと在米のドイツ人レジナ・ニコロシさんが、「司教」3人から、カトリックの典礼に従って司祭になったと宣言された。
 ワイスさんは「叙階式は正式なもので、教会に対する反逆ではない。キリストの時代には、教会は女性を受け入れた。女性が排除されたのは、教会がローマ帝国の影響下に入ってからのことだ。教会の中で仕事に就くという機会はないだろうから、実際には違いはない」と語った。
 ワイスさんはバーゼルに居住する神学者。離婚経験があり、4人の子どもがいる。12歳の解き明かすから聖職者になるのが、一生の願いだったと言う。
 教会法は、カトリック教会の聖職を洗礼を受けている男性に制限している。教皇ヨハネ・パウロ二世は1994年の使徒的書簡「聖職者の叙階」(仮訳)でこれを再確認している。
 しかし米国に本拠を置く団体『ローマ・カトリック女性司祭』は2002年以来、25人を助祭、司祭、司教と宣言してきており、なお60人が「叙階」のための準備をしている。さらに7月31日にも司教3人が、司祭に12人を叙階する、と発表している。
 また司教ギゼラ・フォルスター、アイダ・ラミング、パトリシア・フレセン3人は「完全な使徒伝承に基づいた司教たち」によって司教に叙階された、と主張している。□

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-07-17T22:20:07+09:00