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ベイルート近郊でカトリック信徒がバプテスト教会襲撃

 【CJC=東京】米宣教専門コンパス通信によると、レバノンの首都ベイルート近郊のアジャルトゥン村でマロン典礼カトリック教会の信徒20人以上が新築された「キリスト聖書バプテスト教会」を8月2日襲撃、ドアや窓を破壊、コンピューターや音響設備を盗み出した。教会では南部でイスラエルとの戦闘で被災した難民救援を準備中だった。
 現場に居合わせたアブ=メカエル氏(35)は「警察が現場で傍観しているだけで、襲撃側に助言までしていた」と言い、さらにカリル・タベット村長が率先指揮していた、と語った。
 村長は教会を立ち入り禁止とし、「赤いワックス」で教会を封印した。
 この抗争は、周辺ではカトリックが圧倒的優勢の中で、バプテストが伝道拠点を設置しようとしたことが発端で、現状を維持したいカトリック側と宣教の自由を主張するバプテスト側で論争があり、緊張が高まっている中で発生した。
 マロン典礼カトリック教会は、東方教会の中でバチカン(ローマ教皇庁)との連携を保っている。
 6日付けの現地紙は「圧倒的多数がマロン派の地区にバプテストが建築する正当性はない」というグイ=パウル・ヌジャイム司教の記事を掲載した。村にはバプテストはおらず、中東教会協議会の規定では、信者の存在しない地域に教会を建設することを禁止している、と指摘している。
 コンパス通信への電子メールでヌジャイム司教は、バプテスト側が住居建設の許可を求めていたのに、出来たのは教会だったと述べている。
 一方、シリアとレバノンの福音教会高等評議会のサリム・サヒョウニ議長は「これはナンセンスだ。私たちは合法的な教会の建物で礼拝出来る。アパートでも礼拝出来、そして屋外でも礼拝出来るのだ。礼拝の為の教会をどこにでも自由に建てられる完全な権利がある。許可を得る必要はない」と語っている。

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-08-29T02:18:15+09:00