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対北朝鮮政策で米福音派がブッシュ政権と対立も

 【CJC=東京】米福音派の著名牧師でベストセラー・シリーズ「パーポス・ドリブン」の著者でもあるリック・ウォレン氏が、来年北朝鮮で説教すると発表した際、保守派に懸念する動きがあった。北朝鮮はジョージ・ブッシュ大統領の「悪の枢軸」の要であり、国務省や人権団体からは宗教の自由を全く無視している、と指摘されている。
 ウォレン氏は今年7月、準備のため北朝鮮を訪問する計画だったが、ミサイル発射による緊張の激化に伴い断念せざるを得なかった。ただブッシュ政権の北朝鮮封じ込め政策の下で、また他の福音派指導者から出ている批判にもにもかかわらず、ウォレン牧師は説教訪問を来年実施すると述べている。「政治とは無関係に、私は招かれればどこへでも伝道に行く」と、ウォレン牧師は言う。
 同氏の姿勢は、少なくとも外交政策に関しては、ブッシュ大統領が自動的に支持を当てには出来ないこと、またイラクの戦争で急上昇した保守、中道的な福音派の暗黙の支持を期待出来ないことを示唆したもの、とRNS通信は見ている。
 救援組織『サマリタン・パース』の主宰者フランクリン・グラハム氏などは、公共放送PBSの番組「宗教と倫理ニュースウイークリー」で、米国の政策に反対し「私たちは、北朝鮮の人と向き合って直接話す必要がある。それさえすれば、達成出来ることはたくさんある」と語っている。
 保守派として指導的な南部バプテスト連盟のリチャード・ランド氏は、武器禁輸一本やりの政策よりも人道的、人権面で北朝鮮に迫るべきたとする「18ポイント計画」に署名したが、これには「民主的な活動目指すアメリカ人」「改革ユダヤ教宗教行動センター」「アメリカ・ヒュマニスト協会」など自由主義的傾向の組織も署名している。

KIRISUTO.INFOホーム教界ニュースホーム Last Update : 2006-08-29T02:18:46+09:00