【ジュネーブ=ENI・CJC】世界教会協議会(WCC)のウォルター・アルトマン新議長は8月30日、ジュネーブで開催した中央委員会への報告で、キリスト教が教義と倫理の違いによって新たな分裂に直面していると警告、完全で目に見える一致という目標への関わりを新たにするよう加盟教会に要請した。「分裂をもたらさないまでも、内部的な緊張を高め、さらにエキュメニカル(教会一致)運動とWCC自体に影響する」と言う。
アルトマン氏はブラジル・ルーテル派の神学者。この2月に中央委員会議長に選出された。
アルトマン議長の指摘は、世界規模の聖公会共同体内部で公然同性愛者の主教選任をめぐる論議や同性愛者や女性の聖職任命を倫理的に問題だとする加盟教会内部での対立などを踏まえてのもの。