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カンタベリー大主教がユダヤ教指導者と対話協定に調印

 【ロンドン=ENI・CJC】(マーチン・リービス記)英国国教会(聖公会)の最高指導者カンタベリーの大主教ローワン・ウィリアムズ氏が9月5日、イスラエルの首座ラビ、シュロモ・アマル(セファルディ=スファラディ=派)、ヨナ・メッツガー(アシュケナジ派)両氏と今後の対話推進計画に関する協定に調印した。協定は何世紀もにわたる流浪の後にイギリスに定着して350回目の記念日に発表された。
 「私たちが今日同意したことで、相互の信頼と敬意に基づいて、実際的なまた時には挑戦的な問題について議論出来る枠組みが作られる」と、ウィリアムス大主教は調印後に述べた。
 協定に関する共同声明は「私たちの深い関心に、イギリス始め欧州各地、中東、さらには全世界で反ユダヤ主義が起きていることがある。私たちの会合はキリスト教とユダヤ教の関係に関する長い物語の中でさらなるそして希望に満ちた章を形成する。その物語は、キリスト教がユダヤ教から出て来たが、何世紀にもわたってキリスト者によるユダヤ人迫害があまりに多く行われて来たというものだ」と言う。
 中東地域でキリスト者、ユダヤ教徒、イスラム教徒の実質的なインフラストラクチャと感情的で心理的な関係の双方の再構築という必要に最大限答えるよう呼び掛けが行われている。
 協定は、イスラエル国家が認知された安全な国境の中で暮らし、すべての合法的な手段で平和と安全を脅かすものに対して自衛する権利を再確認している。イスラエル国家の生存権を否定する政府や政治的宗教的運動があること、パレスチナ人の権利に関する合意はないことを指摘する。
 協定には、関係者が将来、ロンドンとエルサレムで会合すること、また「他者にも参加を呼びかけること」が記されている。ただ他宗教を含めることについての特別な言及はない。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2006-09-12T02:09:27+09:00