【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は9月15日、バチカン(ローマ教皇庁)の新国務長官に、ジェノバ大司教タルチジオ・ベルトーネ枢機卿を任命した。1991年以来15年にわたり国務長官を務め、同日付で定年で引退したアンジェロ・ソダノ枢機卿の後任となる。
バチカン放送(日本語電子版)によると、新国務長官ベルトーネ枢機卿は、34年、イタリア・トリノ県ロマーノ・カナヴェーゼ生まれ、71歳。50年、サレジオ修道会に入会。60年、司祭叙階。67年よりローマのアテネオ・サレジアーノ(現在のサレジオ大学)で倫理神学、法学(教会法、国際法、児童法)を教え、74年から76年神学部長、89年に学長に。91年、ヴェルチェッリ司教。95年、教皇庁教理省(当時の長官、ラッツィンガー枢機卿)の局長に。2002年、ジェノバ大司教。03年、枢機卿に任命される。
また、教皇は同日、新教皇庁バチカン市国委員会議長およびバチカン市国行政庁長官として、これまでの国務省外務局局長ジョヴァンニ・ラヨロ大司教を任命した。
教皇はこれらの人事交代をすでに今年6月に発表しており、この日から正式に任命が発効したことになる。□