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スーダンのダルフール紛争に国際的な介入を=世界各地で訴え

 【CJC=東京】スーダンのダルフール地域で起きている殺害阻止を訴え、米国、カナダ、アフリカ、欧州、アジアの約30都市で9月3日、「ダルフールに向けた地球規模の行動の日」が行なわれ、教会関係計も含め数万人が平和集会、コンサート、徹夜祈祷に参加した。
 南ア聖公会のデズモンド・ツツ大主教はこの日の為に特別な祈りを発表、1994年のルワンダ大量虐殺当時、国連平和維持部隊長を務めたカナダのロメオ・ダレール退役中将は、ダルフールが第二のルワンダになる、とオタワの集会で「ダルフールはすべてが12年前にルワンダで起きたことの繰り返しだ」と訴えた。
 アフリカ連合に代わって国連平和維持部隊をダルフールに入れるよう、国連安全保障理事会で決議され、アフリカ連合も支持しているものの、スーダンは拒否している。ダルフールでは3年にわたる抗争、200万人が難民化している。
 ロンドンでは、コーマック・マーフィー=オコナー枢機卿が、首相官邸前でダルフールの人々の緊急保護を祈る集会にイスラム教、ユダヤ教、他のキリスト教指導者と共に参加した。ダルフール難民問題で3宗教の指導者が共に行動したのは今回が初めて。催しは、カトリック救援組織『CAFOD』『イスラム救援』『世界ユダヤ教救援』などが主催した。
 枢機卿は「ダルフールの罪もない人々の間で自暴自棄が強まっている。紛争は何十万人を殺し、何百万人も難民にしている。ダルフールの苦難がさらに強まるのを見過ごすことは世界の良心の問題だ」と語った。
 「罪のない犠牲者への暴力、恐怖、レイプ、飢餓、病気、虐殺を終わらせなければならない。国際社会がこの危機に目覚め、人道的な解決を見つけるため明確に行動するべき時だ」と、英国の指導的なイスラム学者シェイク・イブラヒム・モグラ氏も言う。
 ニューヨークのセントラルパークで行われた集会には数千人が参加した。米国司教団は「ダルフールの耐え難い人道的な危機を終わらすため、スーダン政府を国際法の下に義務を実行させるため行動するよう」米政府に呼び掛けた。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2006-09-28T02:31:11+09:00