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ミリンゴ大司教、既婚聖職者容認が教会の為、と語る

 【CJC=東京】妻帯者を司祭に叙階するなどして破門されたエマニュエル・ミリンゴ大司教は9月27日記者会見で、司祭独身制を固守するバチカン(ローマ教皇庁)の姿勢を批判、司祭の結婚を容認することがカトリック教会をより健全にする、と語った。
 ミリンゴ氏は、米国で多発している独身司祭の性的虐待も「何かが間違っている」ことの徴候だと主張する。
 記者会見には24日にミリンゴ氏から「叙階」された4人の司教も同席した。「私たちは教会内の性的不品行を十分に意識している。結婚こそ教会を癒すもので、それを広めなければならない」とジョージ・オーガスタス・ストーリング氏は語った。同氏はワシントン大司教区の司祭だったが、1989年にカトリック教会を離脱、アフリカン・アメリカン・カトリック・コングリゲーションに加入した。
 ニュージャージー州ニューアークの復古カトリック教会と連携しているパトリック・E・トルヒーリョ師は「良心が、本当に不当な独身規制を破るよう求めている」と言う。
 ミリンゴ氏は、インド、ポルトガル、カナダから支持の連絡が来ている、と言う。また破門されたことを認めず、引き続きミサを執り行ない、信仰による療しの儀式を続けると語った。
 バチカンが、破門に踏み切ったのは、教皇の承認なしに聖職を叙階したこと。教皇の権威を脅かすことだからだ。
 アメリカ・カトリック大学教授で教会法の権威、モンシニョール・ブライアン・フェルム氏は、「教皇の権威に基づかずに司教を叙階するという行為は教会法の重大な違反になる」と言う。
 フェルム氏はまた、ミリンゴ氏自身が司教に叙階される前に、教皇に誓約した忠誠の誓いを破ったことになるとし、「今回のような形で教会との交わりを破ることは、それが分派教会につながる道であるだけに重大だ」と言う。
 教会法では、今回の叙階が有効と認められないばかりでなく、式典に参列した司祭も違法とされる。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2006-10-10T01:10:45+09:00