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包括語採用したドイツ語訳聖書が早くも初刷2万部完売

 【ビーレフェルト(独)=ENI・CJC】女性、ユダヤ人、疎外されたグループなどを公平に取り扱う「包括語」を採用した聖書の新しいドイツ語訳が発売されたものの、初刷2万部は早くも売り切れた。ドイツでは24・95ユーロ(約3700円)で発売された。
 「難事業で、長い間達成が危ぶまれていた。この日を迎えられて嬉しい」と刊行チームの代表ハンネ・ケーラー氏は宗教革命記念日の10月31日、フランクフルトで行われた完成記念礼拝で語った。作業は5年にわたり、女性42人、男性10人が参加した。
 フェミニスト神学や解放の神学の見解を取り入れる一方、暴力的な言葉の調子の緩和も目指した。弟子、使徒、執事について言及する際は男性と女性を同等に扱っている。「ドイツ語聖書はホロコースト(ユダヤ人大虐殺)のために人種や民族差別に敏感にならざるをえない」と計画の支援者ルイーズ・メツラー氏は言う。40万ユーロ(約5980万円)を集めた。
 包括語聖書計画には、聖書のメッセージを歪めるという批判の声が上がっていた。しかしベーベル・ワルテンベルグ=ポッター監督は、論争が続くことで聖書への関心が高まるとして「聖書は博物館ではない。生きた本だ」と語っている。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2006-11-07T02:46:52+09:00