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中国公認カトリック会で司教1人を叙階

 【CJC=東京】政府公認の中国天主(カトリック)教会で江蘇省東部の徐州教区のワン・レンレイ司教代理(37)を11月30日、司教に叙階した。バチカン(ローマ教皇庁)との関係改善が進むと見られていた中での動きに関心が高まっている。
 2時間にわたる式典には約1000人が出席した。中国天主教愛国会のリュウ・バイニアン副議長が「前司教は90歳を超えていた。新しくて、より若い司教が必要だった。これは神聖な秩序であり、かく乱すべきでない。叙階はすべて適切な過程を経ており、彼は徐州教区によって完全に支持されている」とAP通信の電話インタビューで語った。
 中国とバチカン市国は1951年に国交を断絶した。関係修復への障害の一つが、カトリック教会司教任命にある。バチカン側は最終任命権を手放すことはないとしながらも、中国側の意思は考慮する、として来た。しかし中国側は司教任命は内政問題だとして、バチカンの介入を認めない姿勢のまま。
 バチカン系の通信『アジア・ニュース』は、チェン・ユロン現司教が「教皇との和解を求めていない公認教会司教の1人」とし、「その親政府的姿勢は、よく知られている」と報じた。『アジア・ニュース』はワン氏について「1996年に聖職に叙階され、おうようだが政府に非常に弱腰」としている。
 ワン氏の叙階は今年公認教会がバチカンの承認なしに実行したものとしては、雲南省昆明教区のジョセフ・マ・インリン司教と安徽省蕪湖教区のジョセフ・リュウ・シンホン司教に次いで3番目。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2006-12-05T01:17:32+09:00