教界ニュース

ニュースを友達にも教える

フィリピン・カトリック教会が改憲反対集会

 【CJC=東京】フィリピンで国民と政治に大きな影響力を持つカトリック司教協議会は12月17日、グロリア・マカパガル・アロヨ政権が推進する憲法改正への反対集会をマニラで開いた。アキノ元大統領、左派系団体らを含め5万人以上(警察発表では1万5000人)が集まった。
 集会は「監視と祈り」と題し、大統領制を議院内閣制に改める改憲案を下院の圧倒的多数を背景に急進しようとする政府・与党の動きに対し、「市民が見ている」と警告するのが目的。当初50万人を動員するとの観測があったが、大統領が憲法改正を一時棚上げする姿勢を示したため参加者は予想を下回った。
 国民への強い影響力を背景に過去の政権交代で大きな役割を果たしたカトリック教会だが、アロヨ政権では政治介入を避けてきた。しかし国民の議論や上院の手続きなしに改憲を推進しようとする姿勢に、司教協議会が政権批判を初めて鮮明に打ち出したことは、大統領の基盤の弱さを印象付ける形とはなった。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2006-12-19T02:53:52+09:00