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教皇が世界に向け恒例のクリスマス・スピーチ

 【CJC=東京】教皇ベネディクト16世(79)は12月25日正午、バチカンのサンピエトロ広場で恒例のクリスマス・メッセージ「ウルビ・エト・オルビ」(ローマと全世界への教皇祝福)を読み上げた。
 バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は「私たちの救い主が世にお生まれになった」という2000年前の希望の知らせは、科学技術の目覚しい発展を享受する現代の人類にとってまだ意味を持っているのだろうか、と問い掛け、世界には紛争や飢え、貧困などによる犠牲者が後を絶たないことを指摘、科学技術が発展した現在も、「救世主」が必要ではないかと訴えた。
 教皇は、パレスチナやレバノン、イラクなど混迷を深める中東情勢に憂慮を示し、平和の実現や宗教間対話への努力、命の大切さなどを世界に向けて訴えた。教皇は「中東での多くの衝突を深く心配している。正義によって永続した平和への道ができることを希望する」と述べた。イスラエルとパレスチナに対話の促進を呼びかけ、イスラエルの攻撃を受けたレバノンについては「犠牲と破壊を切り抜けて前進すると確信している」と述べた。イラクをめぐっても「残虐な暴力が終わり、住民が安全に普通の生活を送れるように」と語った。
 この後、教皇は日本語を含む62言語でクリスマスと新年の挨拶を述べ、ローマと世界に向けて教皇祝福を送った。□

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-01-01T22:48:54+09:00