教界ニュース

ニュースを友達にも教える

米国人の献金は不況時より少ない

 【CJC=東京】米国ではほとんどの教会の献金は所属教派に拠出され、外部の伝道、慈善活動に捧げられる額は数パーセントに過ぎない。
 イリノイ州シャンペーンに本拠を置く『エンプティ・トム(空虚な墓)』社が教会献金に関する第16回調査の結果を発表した。
 米国のキリスト教が「組織維持」色を増しており、その傾向が続けば、集めた資金全部が現在の計画と活動を維持するのに費やされることことになると言う。
 調査を担当したシルビア・ロンズベイル氏は「2004年教会献金事情」の共著者であるが「私たちができる良い行いをしていない。そうしようという意思があるのか。献金収入から慈善に拠出する部分は着実に縮まっている」と言う。同著はこれまで16年間出されている。
 最新の調査は「米加教会年鑑」に掲載された2004年のデータによっているが、家計収入が1968年以来116%増加しているのに、教会献金は78%増に止まっている。
 平均的な教会員は2004年に所得の2・56%を教会に献金したが、これは4年連続減少。1968年からは18%減、大不況に見舞われた1930年代より低い数字。娯楽費支出はなお4倍なことを見ると、ロンズベイル氏が「負担能力の問題でないことは確かだ。献金の使途が変わってきていることもある」ということのようだ。
 同氏は、献金の多くが建設計画やスタッフの人件費に充てられている、と指摘する。2004年に、内部運営に充てられた献金は2・18%で、これは70年代半ばから変わっていない。
 一方、1968年には典型的な信者の献金の21%が対外宣教に捧げられていたが、2004年その数字は15%を割った。34教派の調査では、対外宣教に充てられたのは僅か2・1%だった。聖公会、福音ルーテル教会、長老教会(PCUSA)、キリスト合同教会では1%未満。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-01-17T00:45:23+09:00