【CJC=東京】ベネズエラの共産主義化を打ち出し反米姿勢を強めているでウーゴ・チャベス大統領とカトリック教会の間の緊張が高まっている。直接的には、民間テレビ放送局の免許更新却下に司教会議が反対していることに業を煮やしたもの。
大統領は1月8日、司教団を自らキリストの叱責に身をさらすものだ、と非難した。
これに対し、ウバルド・サンタナ司教会議議長(マラカイボ大司教)は互恵の精神で対話するよう呼びかけている。
ペドロ・カレーニョ内務相は、司教会議に「怪物としての社会主義」ではなく、救済と社会的正義の方法として見るよう求め、チャベス大統領の要請で、社会主義に関する本を司教に渡した。司教側は教会の社会協議の本を渡した。
サンタナ大司教は「構想されている社会主義が完全に民主的であって、東欧諸国に多くの痛み、死、災いを引き起こした過去の世紀の社会主義とは無縁であることを願っている」と、増大している不安感と暴力への懸念を強調、政治犯の人権をさらに尊重するよう求めた。
大司教はさらに教育法に関する論議に参加する意向を示し、「教会は、異なった性格の社会主義体制下にあったこともあるので、その経験を生かすことができる」と指摘した。