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非カトリック聖職者との聖体共催禁止、教皇が再確認

 【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は3月13日、使徒的勧告「サクラメントゥム・カリターティス(愛の秘跡)=いのちと教会の使命の源泉・頂点である聖体について」を発表した。
 131ページ、3章、97節からなる勧告は、「愛の秘跡である至聖なる聖体は、イエス・キリストがご自身を贈り物とされることで、神の無限の愛をすべての人に啓示するもの」という言葉で始まる。2005年に開かれた世界代表司教会議(シノドス)第11回通常総会での議論に対する教皇の反応ともいえる。
 教皇は、聖体の秘跡がキリストと教会の不可分性に対する認識を強めるものであることを改めて指摘、カトリック教会以外の教派の聖職者と聖体(聖餐式)を共催禁止を再確認した。ただ非カトリック者も永遠の救いのため例外的に、聖体、ゆるしの秘跡、病者の塗油に預かれる、とした。
 教皇は、離縁し再婚している夫妻は聖体の秘跡に与れない、と指摘する一方、司祭が複雑で痛ましいこの問題に愛をもって対応するよう求めている。また、実際には教会を離れているカトリック者が結婚式や葬儀に参列している際には、ミサ執行を控えるよう司祭に要請した。
 教皇は典礼を美しく保つように説き、それはキリストにおける神の愛の真理が私たちに伝わり理解されるためであると述べた。その際、ラテン的な伝統にあることは義務だとし、将来の聖職者はラテン語を使いグレゴリアン聖歌を歌うラテン典礼ミサを理解、執行出来るよう訓練されるべきだ、と述べている。ミサの進行上に行なわれる簡素な動作を大切にするよう勧め、典礼の意味を尊重しないような音楽を避け、適切な形でグレゴリアン聖歌が活かされることを教皇は要望した。
 また国際的な機会には、朗読・説教・信徒の祈りを除く部分に教会の一致と普遍性を表すラテン語の導入を考慮する、などの指針を示している。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-03-20T01:26:23+09:00