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教皇、初の著書で「ダ・ヴィンチ」に反論も

 【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世の就任後初となる著書「ナザレのイエス」が4月13日、発売に先駆けバチカン(ローマ教皇庁)で公開された。発売はまずイタリア、ドイツ、ポーランドで教皇の80歳の誕生日にあたる16日から。英語版は5月半ばに予定されている。
 公開されたイタリア語版の著書は約450ページ。教皇は、「イエスのイメージを破壊し、信仰心を奪う最悪の本は、仮説の結果に満ちている」と指摘している。直接の言及を避けながらも、かつて世界的なベストセラーになった小説「ダ・ヴィンチ・コード」が示す、イエス・キリストがマグダラのマリアと結婚して子供をもうけたなど、聖書の内容を疑う考えに反論する要素も込められたと見られ、「キリストは神話でなく、実際に生き、死に、復活した」と記している。
 AFP通信は、イエス・キリストの歴史的な側面と福音書での側面を両立させようとする内容、と報じている。
 一昨年の教皇就任の前、教理省長官時代から執筆に取りかかり、昨年9月までかかった著書で、内容は神学的だが、戦争、ドラッグ、人身売買など信仰や倫理を忘れた現代の「富と成功のイデオロギー」批判もみられる。さらに、聖書の解釈が誤った道をたどれば「反キリストの道具になりうる」と警告を発している、という。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-04-24T02:55:08+09:00