【CJC=東京】カールフリードリヒ・フォン・ワイツゼッカー氏(ドイツ物理学者・哲学者が4月28日、ミュンヘン近郊シュタルンベルクの自宅で死去、94歳。長期にわたり闘病中だった。
1912年6月28日、北部キール生まれ。第二次大戦中、カイザー・ウィルヘルム研究所(現マックス・プランク研究所)の研究者としてナチスの核開発に従事したが、。戦後は、オットー・ハーン博士らとともに反核・平和活動に熱心に取り組んだ。イエスの山上の教えに深く動かされた、という。
57年、物理学者17人とともに、当時の西独の核武装に反対する「ゲンッティンガー18」を結成した。89年にはテンプルトン賞を受賞している。
過去を直視するよう訴えた、ドイツの戦争責任に関する「荒れ野の40年」の演説で知られるリヒャルト・フォン・ワイツゼッカー元大統領(84〜94年在任)の兄。