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古代ユダヤのヘロデ王の墓を発見

 【CJC=東京】イスラエルのヘブライ大学考古学研究所のエフド・ネツェル教授を中心とする考古学チームは5月8日、新約聖書で伝えられる古代ユダヤのヘロデ王(在位紀元前37〜同4年)の墓を発見したと発表した。エルサレムの南約15キロのヨルダン川西岸にあるヘロデ王の宮殿遺跡『ヘロディウム』の丘陵内の海抜約750mの小高い絶壁の上で発見したと言う。
 発表によると、見つかったのは花の模様の装飾を施した石灰岩の棺、骨つぼ、墓室の土台の破片など。棺は全長約2・5メートルで、銅製の装飾が施されていた。棺は損傷が激しく、数百の破片に激しく破壊されていた。人骨も見つかっていない。墓を明示する文字も刻まれていなかったが、ネツェル教授は発見場所や入念な装飾などからヘロデ王のものと判断した。宮殿遺跡は1970年代に発見され、同チームが周辺の発掘を進めていた。
 ヘロデ王は紀元前1世紀の王で、ローマ帝国の支持を受けて王位につき、専制政治を行った。新約聖書では、ベツレヘムで誕生したイエス・キリストに王位を奪われるのを恐れ、2歳以下の男児を皆殺しにするよう命じた人物として描かれている。
 ヘロデ王の埋葬場所は、ローマ時代の記録などからヘロディオンとの見方は強かったが、墓が見つからず、ユダヤ史の謎の一つとされていた。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-05-15T03:02:33+09:00