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教皇、ブラジル訪問終える=共産主義と資本主義に警戒感

 【CJC=東京】5月9日からブラジルを訪問していた教皇ベネディクト十六世は13日、サンパウロ近郊アパレシーダで開かれたラテンアメリカ・カリブ司教協議会で演説した。
 貧困が残る中南米で、貧しい人々の支持を受けた過激な強権的な政治指導者が勢いを得ている一方、カトリック教会の影響力が低下している。教皇は、共産主義と資本主義が南米の問題の元凶であるとの認識を示し、新世代の指導者を育成するよう聖職者らに促した。この日も「教会は貧しき者の守護者だ」と述べながら、その役割は「政治的指導者でも社会運動でも経済システムでもない。それは神の愛、キリストの死と復活への信仰だ」と述べ、政治と距離を置く姿勢を強調した。
 教皇はさらに、南米の政界やメディア、大学で指導力を発揮する敬けんなカトリック信徒が必要だと発言。何百万人のカトリック信徒が、プロテスタントのペンテコステ派に転向している傾向に歯止めをかける必要性も強調した。
 教皇は同日夜、空路帰国した。教皇は空港で、「親切な人々の熱意と信心深さは、私の心に永遠に刻まれることだろう」と語った。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-05-22T00:03:36+09:00