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英国国教会がソニーPS3用ゲームソフトの販売停止要求

 【CJC=東京】英国国教会は6月10日、暴力的なビデオゲームに無断で教会建物の映像を使用したとして、ソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパに対し謝罪と商品の販売停止を求めた。適切な処置が取られない場合、法的手段も辞さないという。
 教会が問題としているのは、同社が発売している家庭用ゲーム機プレイステーション3(PS3)用ゲームソフト「レジスタンス=人類没落の日」。
 敵方との銃撃戦で大勢が死亡するシーンの背景に、英中部の都市マンチェスターの大聖堂の映像を無許可で使用したという。同ソフトはすでに100万本以上販売されている。
 マンチェスターは英国内でも銃犯罪が多く、銃器撲滅が大きな課題となっており、同大聖堂では、銃犯罪犠牲者のための追悼式が行われている。
 大聖堂のロジャーズ・ガヴェンダー主任司祭は「大問題だ。若者たちにこのゲームは誤った事実を伝え、大聖堂で銃が使われることであらぬ連想を生じさせる」と語った。
 ナイジェル・マカロック大主教は9日、公営BBC放送の番組で「マンチェスターが銃犯罪の問題を抱えていることはよく知られている。ソニーのような世界企業が、この歴史ある大聖堂を本物そっくりに再現し、その建物の中で銃撃戦をさせるなどということは信じがたく、また非常に無責任なこと」とし、暴力ゲームの舞台に教会施設を用いるのは「非常に不適切で屈辱的」との見解を示した。
 ソニー側は「必要と思われるすべての許可は取っている。大聖堂の責任者に連絡を取って詳細を確認、声明を発表する」としたが、ゲームは実写ではなく娯楽であり、殺されるのは人間ではなく異星人だと主張している。□

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-06-12T00:58:19+09:00