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米聖公会、同性愛問題での最終回答期限を拒否

 【ニューヨーク=ENI・CJC】米聖公会指導者は、公然同性愛者の聖職叙階方針を撤回すべきだ、との世界聖公会共同体の中で高まる圧力に応答しないことを決めた。この2月、タンザニアで開かれた各国聖公会指導者の会合で、同性愛者の叙階と同性愛者間の結合祝福の撤回を9月までに行うよう、米聖公会に要求が出されていた。
 米聖公会協議会は、6月14日の声明で、態度変更は2009年に開かれる次回大会までは出来ないと指摘している。「首座主教たちが期限を設定したり、共同体を構成している教会のどれかに要求を押しつける権威があるのか問題だ」という。
 2003年、米聖公会が離婚経験があり、公然同性愛者のV・ジーン・ロビンソン氏をニューハンプシャー教区主教に叙階したのが問題のきっかけ。
 世界聖公会共同体の中では教会での同性愛を容認する西側諸国の指導者の意見は少数派になっており、アフリカ、アジア、ラテンアメリカ(中南米)の指導者が反対を表明している。またケニア教会の指導者ベンジャミン・ヌジムビ大主教がナイロビで、米聖公会を脱会したビル・アトウッド氏を「全聖徒大聖堂教区」補佐主教への叙階を計画、緊張が高まっている。
 「保守派指導者は、カンタベリー大主教の意向に反し、米国に“並行”教会を創設する準備をしている」と、ロンドンのデーリー・テレグラフ紙は報じた。少なくとも首座主教6人が「同性愛問題に寛容な主教を否定する著名な米国人聖職者」の叙階を計画していると言う。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-06-19T23:03:24+09:00