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東方アッシリア教会総主教がバチカン訪問

 【CJC=東京】東方アッシリア教会の総主教マール・ディンハ四世がバチカン(ローマ教皇庁)を訪問、6月21日、教皇ベネディクト十六世と会見した。
 バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は歓迎の挨拶で、1994年のマール・ディンハ四世と教皇ヨハネ・パウロ二世の会見で発表された信仰に関する共同声明に触れ、その機会に設置された神学対話共同委員会がもたらした実りに喜びを表明した。
 そして、キリスト者の完全な一致という最終目的を見失うことなく、同委員会がこれからも障害を乗り越え対話の歩みを続けていくよう期待を表明した。
 ディンハ四世はキリスト教一致推進評議会議長のヴァルター・カスパー枢機卿とも会見した。枢機卿は双方の一致に向け、進展への期待を表明した。
 東方アッシリア教会は、イラクに形成されて来たが、イスラム諸勢力の抗争の中で、キリスト教への圧力も強まり、信徒の多くが出国、最近では西欧、米国、カナダ、豪州に教区を組織、ディンハ四世自身もシカゴに居住している。
 教皇は会見で、イラクをはじめ中東のキリスト者が現在置かれている困難な状況に深い憂慮を示し、時に英雄的犠牲を払ってまでもこれらの地に留まる司牧者と信者らに心からの連帯を表明した。
 バチカンでは18日から東方教会省の組織『東方教会援助事業会議』の定例会議が開かれていた。
 教皇は会議参加者に向けて、聖地、イラク、レバノンを中心に中東の平和が広く脅かされている状況に、今こそキリスト教共同体をはじめ、すべての善意の人々が共に平和の恵みを祈り求め、深い信頼を持って神の心の扉をたたく時であると述べた。また諸宗教対話の重要性に触れ、特に愛の業を通して対話を促進することの大切さを語った。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-06-28T00:54:05+09:00