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アフガンのタリバン拉致韓国人は教会関係者

 【CJC=東京】アフガニスタン東部ガズニ州で、たイスラム原理主義勢力タリバンが韓国人らを拉致した事件で、タリバンのスポークスマンは韓国人23人(うち18人が女性)について、投獄されている同数のタリバン戦闘員を7月22日午後7時までに釈放しければ、全員を殺すと警告した。
 タリバンはドイツと韓国に対し、両国がアフガンに派遣している部隊の撤退も要求している。ドイツ軍は約3000人、韓国軍は約200人がアフガンに駐留している。
 同スポークスマンは、拉致したドイツ人2人とアフガン人5人を殺害したと述べたが、ドイツ、アフガン両国政府はこの事実を確認してない。ドイツ人2人のうち1人は既に死亡したが、殺害ではないと見られる。
拉致された韓国人はソウル近郊城南市の「セムムル(泉の水)教会」の牧師や信者20人と、案内をしていたキリスト教系民間団体アジア協力機構(IACD)の関係者3人と伝えられている。20歳代後半から30歳代前半の青年が大半。
 教会側は沈痛な雰囲気の中、対策準備に奔走している。牧師や長老などの教会関係者と拉致被害者家族約10人が集まり、状況を注視しているという。
 韓国の盧武鉉大統領はアフガンのハーミド・カルザイ大統領に電話し、首都カブールに趙重杓(チョ・ジュンピョ)外交通商第一次官らの対策チームを派遣した。22日にカブール入りした趙次官は同日、カルザイ大統領と会談、人質を早期に解放するため対策を協議した。タリバンの報道官は、趙次官らと交渉するため、22日夜に設定した要求受け入れの期限を24時間延長、23日午後7時とした。
 武装勢力は19日午後、韓国人を乗せて南部カンダハルから首都カブールに向かっていたバスをガズニー州カラバーグで止め、乗客を拉致した。
 セムムル教会によると、13日にアフガニスタンに入国した信者らは、19日の「カンダハルを離れてカブールへ向かう」という電話を最後に連絡が途絶えたという。信者らはカンダハルの病院や幼稚園でボランティア活動を行った後、23日帰国する予定だった。
 ガズニー州のパタン州知事は「韓国人が紛争地域のアフガニスタンに来た理由が分からない」とし「政府には入国事実も通報されていないし、警察・軍当局にも保護の要請はなかった」と述べた。
 韓国政府は今年2月、アフガニスタン全域を旅行制限地域に定め、アフガニスタン・パキスタン国境付近は陸路移動も禁止している。
 セムムル教会は1998年設立、信徒は約3200人。海外での医療・教育分野の支援活動に熱心という。数年前からアフガンに訪問団を派遣、奉仕活動を続けてきたという。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-07-24T01:47:46+09:00