【ＣＪＣ＝東京】バチカン（ローマ教皇庁）枢機卿団副主席のロジェ・エチガライ枢機卿は、ロシア・カトリック司教協議会の招きでノボシビルスクを訪問した。
　この訪問は、ノボシビルスクにあるカトリック教会司教座大聖堂『主の変容大聖堂』の献堂１０周年の記念行事（８月９〜１２日）に参加することが目的。
　インタファクス通信によると、ロシア訪問中の７日、エチガライ枢機卿はモスクワに立ち寄り、ロシア正教会のアレクセイ二世総主教と会見した。エチガライ氏は２００６年２月にも総主教と会見している。
　エチガライ氏は会見の際、教皇ベネディクト十六世のメッセージと教皇が署名に使った金の羽ペンを総主教に贈った。
　インタファクス通信によれば、アレクセイ二世はエチガライ枢機卿との会見で、カトリック教会がロシアなどで正教会信徒を改宗させていることを、「即時停止」するよう求めた。
　会談の後、総主教は、教皇と共通の歩みをとる旨を確認した他、「目的地は近いが、無理やりということはできない。どちらも会見の可能性を考えているが、それは誠実と真理に基づいた状況の中で行なわれることを条件とする。条件が整えば、出会いはあるだろう」と述べた。
　一方、エチガライ氏は、カトリック教会とロシア正教会の深い対話を期待し、アレクセイ二世とベネディクト十六世の出会いはその最たるものとなる、と強調した。□
※《ロジェ・エチェガレイ枢機卿》の表記をバチカン放送日本語版に合わせ《ロジェ・エチガライ枢機卿》に変更します。