【CJC=東京】南米ペルーの太平洋岸イカ州で8月15日午後、マグニチュード7・9規模の地震があった。震源に近い港町ピスコでは建物の8割が倒壊した。ピスコでの死者は200人に達すると見られ、被害は最大規模と推定されている。
現地テレビでは、同様に震源に近いチンチャの町で、「アドベ」と呼ばれる日干しれんがづくりの建物のほとんどが倒れている映像が映し出された。日干しれんがを積み上げただけで鉄筋などの補強材を使わないため、被害が拡大したとみられる。
地元報道によれば、イカでは教会が崩壊し、少なくとも17人が死亡した。
地震の発生から7時間後、ピスコでは、倒壊したサンクレメンテ教会のがれきの中から、生後10カ月の男の赤ちゃんが奇跡的に救出された。国営アンデス通信が18日伝えた。
ペルーは、沖合の太平洋に海底のプレートの境があることから大きな地震が起きることが多い。1970年に北部アンカシュで起きた地震では、約7万人が死亡。90年や2001年の地震でも、死者が100人を超した。□